僕と彼女(メッセージ19)
お店で新年会を開くことになった。珍しくレジのアルバイトまで参加していた。僕は仕事が終わってから行ったので、遅れて参加した。僕のいない間に、僕に彼女がいないことでみんなが盛り上がっていたらしい。僕は自分に彼女がいることは、友人以外には黙っていた。ブログの友達にもお店の人にも。
僕が到着すると、「こっち、こっち」と世話好きなパートさんが、アルバイトのレジの子の隣に座るように言った。僕はしょうがなくそこに座ることになった。しょうがないと言っても、やっぱり若い子が隣にいるのは嬉しいものである。
このレジの子は、年末に入ってきた大学生で、はきはきしていて、一生懸命仕事をするのでお店の人の評判もよかった。そして、彼氏がいないということで、みんなが僕とその子をくっつけようとしていた。田中さんという名前の子だった。前に付き合ってた彼女と同じ名前だった。性格は全然違うけど。
田中さんは本を読むのが好きだということで、話があった。誰の作品が好きだとか、あの本の主人公が好きだとか話が盛り上がっていた。隣で店長が僕のほうを見てニヤニヤしているのには気になったけど。
そして、新年会が終わろうとした時に、急に店長が田中さんに向かってしゃべり始めた「おい、田中。うちのグロサリーの主任は、全然もてないからメールアドレスの交換をしてあげてくれ。店長からのお願い」と変なことを言い出した。
そして、その声がとても大きかったので、みんなが聞いていた。僕達は恥ずかしい思いをした。そして、その雰囲気を壊しちゃいけないと思った田中さんは、「メールアドレスの交換をしましょう」と言い出した。酔った店長はさらに盛り上がって、「お前、よかったな。俺に感謝しろよ」と何回も僕に言った。
僕と彼女がメールアドレスの交換をして、無事に新年会は終わった。そして、帰りの電車に乗っていると田中さんからメールが来た。
「お疲れ様でした。今日は色々あったけど、楽しい飲み会でした。主任のメルアドも聞けたしね(笑)。本のことであんなに話が盛り上がった人は初めてです。また、本のことで話をしましょうね♡」
ちょっと最後のハートマークには照れてしまった。きっと僕以外でも、女性からのハートマークに男性は弱いと思う。家に着いたらゆっくりメールしようと思った。
家にほろ酔い気分で帰った僕。早速、田中さんに返信した。
「今日は楽しかったよ。あんなに話が盛り上がったのは久しぶりだなあ。また、話したいね。明日はバイト入っているんだよね?明日は一緒に頑張ろうね」
まあ、こんな感じでいいだろう。そして、送信のボタンを押した瞬間に僕は固まってしまった。送ったのが田中さんではなく、リコだった。僕は一気に酔いが醒めた。そして、今のメールは間違いだったとメールを作成している最中に、リコから電話がかかってきた。
「もしもし、けいさん。何?あのメールは?」声がちょっと怒っていた。
「ごめん、本当にごめん。間違えた。あれは、お店のレジの子に送ったメール。今日はお店の新年会なの知っているよね?」僕はなぜか見えもしない相手に正座をして話していた。
「知ってるよ。楽しかったみたいだね。話盛り上がったってあったもんね」冷静な声だけど、怒っているはわかった。
「あのね、うちの大学生のアルバイトが、本好きみたいで。本の話で盛り上がったんだよ。僕が本を好きなの知ってるでしょ?」別に悪いことをしていないのに、言い訳をする僕。
「知ってるよ。大学生のアルバイトなんだ。けいさんは若い子が好きだからね。だから、私にはメールしないで、その子にメールしようとしたんだ」あまりの落ち着きに僕は冷や汗をかいていた。
「リコにはそのあと、ゆっくりメールしようと思ってたんだよ。焼きもちやいてるの?」と軽口を叩いてしまった。
「バカじゃないの。最低。あまりにもメールが遅いから心配してたんだから。あんなメール見たら、疑うに決まってるでしょ」今度は早口で怒った声で言った。そして、少し涙声だった。
「ごめん。けど、僕のことを信じてよ。僕が浮気するわけないでしょ?」
「そりゃ信じたいよ。けど、けいさんは私と付き合っていることを黙っているでしょ。私と付き合ってることをみんなに隠したいんだよ。けいさんは、みんなに好かれたいんだ」
そこまで言われると少し困ってしまう。たしかに僕は隠してる。ブログの友達にもお店の人にも。一方、彼女はブログで彼氏ができたと載せている。相手は僕だとは載せていないが、僕と彼女のブログを見れば、相手は僕だとわかってしまう内容だった。
「別に隠してないよ。友達は知ってるよ。お店の人は知らないけど」僕はゆっくり言葉を選びながらしゃべった。
「別に隠さなくていいと思うよ。隠すから、こうなるんでしょ?けいさんのこと信じてないわけじゃないけど、不安になるの。不安になったら、私いなくなっちゃうよ」
「ごめん、気をつける。けど、信じて。僕にはリコしかいないから」僕は誠意を込めて言ったつもりだった。
「うん。わかってる。けど、今日はダメだな。もう電話切るね。遅くに電話してごめんね。おやすみ」と言って電話を切ってしまった。
僕はため息をつき、今日は疲れた1日になったなあと思いながら水を飲んだ。明日起きたら、1番にリコにメールをして、謝ろうっと。僕は次の日の朝に彼女にメールしたけど、返事はなかった。僕としては、メールを間違えたことは反省しているが、その他のことに対しては罪悪感はなかった。このぐらいのことで怒らなくてもと思っていた。 つづく
今回は少し長いけど許してくださいね。おいらはたまにメールを送る相手を間違えてしまう時があります(笑)。そして、いい訳がへたです。夏休み観光も少しずつ載せるのでよろしくね。
僕が到着すると、「こっち、こっち」と世話好きなパートさんが、アルバイトのレジの子の隣に座るように言った。僕はしょうがなくそこに座ることになった。しょうがないと言っても、やっぱり若い子が隣にいるのは嬉しいものである。
このレジの子は、年末に入ってきた大学生で、はきはきしていて、一生懸命仕事をするのでお店の人の評判もよかった。そして、彼氏がいないということで、みんなが僕とその子をくっつけようとしていた。田中さんという名前の子だった。前に付き合ってた彼女と同じ名前だった。性格は全然違うけど。
田中さんは本を読むのが好きだということで、話があった。誰の作品が好きだとか、あの本の主人公が好きだとか話が盛り上がっていた。隣で店長が僕のほうを見てニヤニヤしているのには気になったけど。
そして、新年会が終わろうとした時に、急に店長が田中さんに向かってしゃべり始めた「おい、田中。うちのグロサリーの主任は、全然もてないからメールアドレスの交換をしてあげてくれ。店長からのお願い」と変なことを言い出した。
そして、その声がとても大きかったので、みんなが聞いていた。僕達は恥ずかしい思いをした。そして、その雰囲気を壊しちゃいけないと思った田中さんは、「メールアドレスの交換をしましょう」と言い出した。酔った店長はさらに盛り上がって、「お前、よかったな。俺に感謝しろよ」と何回も僕に言った。
僕と彼女がメールアドレスの交換をして、無事に新年会は終わった。そして、帰りの電車に乗っていると田中さんからメールが来た。
「お疲れ様でした。今日は色々あったけど、楽しい飲み会でした。主任のメルアドも聞けたしね(笑)。本のことであんなに話が盛り上がった人は初めてです。また、本のことで話をしましょうね♡」
ちょっと最後のハートマークには照れてしまった。きっと僕以外でも、女性からのハートマークに男性は弱いと思う。家に着いたらゆっくりメールしようと思った。
家にほろ酔い気分で帰った僕。早速、田中さんに返信した。
「今日は楽しかったよ。あんなに話が盛り上がったのは久しぶりだなあ。また、話したいね。明日はバイト入っているんだよね?明日は一緒に頑張ろうね」
まあ、こんな感じでいいだろう。そして、送信のボタンを押した瞬間に僕は固まってしまった。送ったのが田中さんではなく、リコだった。僕は一気に酔いが醒めた。そして、今のメールは間違いだったとメールを作成している最中に、リコから電話がかかってきた。
「もしもし、けいさん。何?あのメールは?」声がちょっと怒っていた。
「ごめん、本当にごめん。間違えた。あれは、お店のレジの子に送ったメール。今日はお店の新年会なの知っているよね?」僕はなぜか見えもしない相手に正座をして話していた。
「知ってるよ。楽しかったみたいだね。話盛り上がったってあったもんね」冷静な声だけど、怒っているはわかった。
「あのね、うちの大学生のアルバイトが、本好きみたいで。本の話で盛り上がったんだよ。僕が本を好きなの知ってるでしょ?」別に悪いことをしていないのに、言い訳をする僕。
「知ってるよ。大学生のアルバイトなんだ。けいさんは若い子が好きだからね。だから、私にはメールしないで、その子にメールしようとしたんだ」あまりの落ち着きに僕は冷や汗をかいていた。
「リコにはそのあと、ゆっくりメールしようと思ってたんだよ。焼きもちやいてるの?」と軽口を叩いてしまった。
「バカじゃないの。最低。あまりにもメールが遅いから心配してたんだから。あんなメール見たら、疑うに決まってるでしょ」今度は早口で怒った声で言った。そして、少し涙声だった。
「ごめん。けど、僕のことを信じてよ。僕が浮気するわけないでしょ?」
「そりゃ信じたいよ。けど、けいさんは私と付き合っていることを黙っているでしょ。私と付き合ってることをみんなに隠したいんだよ。けいさんは、みんなに好かれたいんだ」
そこまで言われると少し困ってしまう。たしかに僕は隠してる。ブログの友達にもお店の人にも。一方、彼女はブログで彼氏ができたと載せている。相手は僕だとは載せていないが、僕と彼女のブログを見れば、相手は僕だとわかってしまう内容だった。
「別に隠してないよ。友達は知ってるよ。お店の人は知らないけど」僕はゆっくり言葉を選びながらしゃべった。
「別に隠さなくていいと思うよ。隠すから、こうなるんでしょ?けいさんのこと信じてないわけじゃないけど、不安になるの。不安になったら、私いなくなっちゃうよ」
「ごめん、気をつける。けど、信じて。僕にはリコしかいないから」僕は誠意を込めて言ったつもりだった。
「うん。わかってる。けど、今日はダメだな。もう電話切るね。遅くに電話してごめんね。おやすみ」と言って電話を切ってしまった。
僕はため息をつき、今日は疲れた1日になったなあと思いながら水を飲んだ。明日起きたら、1番にリコにメールをして、謝ろうっと。僕は次の日の朝に彼女にメールしたけど、返事はなかった。僕としては、メールを間違えたことは反省しているが、その他のことに対しては罪悪感はなかった。このぐらいのことで怒らなくてもと思っていた。 つづく
今回は少し長いけど許してくださいね。おいらはたまにメールを送る相手を間違えてしまう時があります(笑)。そして、いい訳がへたです。夏休み観光も少しずつ載せるのでよろしくね。
"僕と彼女(メッセージ19)" へのコメントを書く